社用車のガソリン代・ETC・駐車場を経費で回す3つの方法を比べる|立替をなくす入口設計【2026年版】

会計・バックオフィス

本記事はプロモーション(広告)を含みます。

社用車を1台持つと、毎月かならずガソリン代・ETC・駐車場・洗車の4種類の小さな支払いが発生します。金額はどれも数千円で、単体では誰も問題にしません。ところが月末の締めでいちばん時間を食っているのはこの4つだった、というのが自社の実測でした。

原因は精算のやり方ではありません。「誰がどう払うか」という入口を決めていないことです。ここでは社用車まわりの経費を回す3つの流し方を、同じ軸で比べます。読者として想定しているのは、社員数が数人〜数十人で、社用車が1〜数台ある会社の経営者です。

結論:社用車の経費は「精算」でなく「入口」で決まる

結論から書きます。立替精算をゼロに近づけた会社が、いちばん締めが速い。理由は単純で、立替が1件あると「領収書を出す」「申請する」「承認する」「振り込む」「仕訳する」の5工程が発生するのに対し、事業用のカードで直接払えば工程は「仕訳する」だけになるからです。

つまり選ぶべきは精算ソフトではなく、支払いの入口をどこに一本化するかです。ここを決めないままツールだけ入れても、申請フォームがきれいになるだけで工程数は減りません。

社用車の経費を回す3つの流し方を比べる

比較の軸は3つに絞ります。①月末に増える工程の数 ②誰が立て替えるか ③導入にかかる手間です。

A. 社員が立て替えて、あとで精算する

いちばん多い形です。導入の手間はゼロ。ただし工程は5つのままで、月末に領収書の写真が届き続けます。ガソリンは走った週によって金額が動くので、承認する側も「高い/安い」の判断ができません。社員が自分の財布から先に払っているという負担も残ります。台数が1台で、走行が月に数回ならこれで十分です。

B. 法人カード+ETCカードで直接払う

ガソリンスタンドと高速をカードに寄せる形です。立替が消えるので工程は「仕訳」だけになり、明細がそのまま証憑の役目を果たします。導入は申込みと審査ぶんの時間がかかりますが、一度通せば以後は何もしません。台数が2台以上、あるいは高速の利用が月に数回以上あるなら、ここが基準線だと考えています。ETCの選び方は法人ETCカードは年会費だけで選ぶと損をするにまとめてあります。

C. 車両専用のカードを1枚分ける

Bをもう一段進めた形で、社用車の支払いだけを1枚に隔離します。明細を開くと車両費がそのまま並ぶので、月次で「今月は高い」がすぐ分かる。会計ソフト側でも1枚まるごと車両費に寄せられるため、仕訳の判断がほぼ不要になります。カードを分ける効果は法人カードを分けると経理はどれだけ速くなるかで数字にしてあります。

どれを選ぶか、3行で。

  • 社用車1台・月に数回しか動かないならAのままでよい。仕組みを入れるコストが回収できません。
  • 2台以上、または高速・給油が毎週あるならBへ。立替をゼロにするだけで締めが目に見えて短くなります。
  • 車両費を単独で管理したいならC。月次で異常値に気づけるのはこの形だけです。

自社ではこう変えた

もともとはAでした。給油のレシートが月末にまとめて出てきて、経理が1件ずつ入力し、承認と振込がそのあとに来る。月次が締まるのがいつも翌月の中旬で、その頃には数字を見ても打ち手が遅い状態でした。

変えたのは順番です。先にツールを選ばず、①給油と高速をカードに寄せる ②車両の支払いを1枚に分ける ③そのカードの明細を会計ソフトへ自動連携するの順で潰しました。結果として月末に人が触る作業は「明細を確認して確定する」だけになり、締めの完了が翌月の上旬まで前倒しできました(自社1社の例です。台数や業種によって効き方は変わります)。

意外だったのは、社員側の反応です。立替が消えたことを、経理の効率よりも先に「立て替えなくていいのが助かる」と言われました。バックオフィスの改善は、たいてい数字より先に空気で返ってきます。

会計ソフト側の受け皿を先に決める

カードを分けても、明細が会計ソフトに自動で入らなければ工程は減りません。カードの申込みより先に、どの会計ソフトで受けるかを決めてください。連携できる金融機関・カード会社はソフトごとに違い、あとから乗り換えると仕訳ルールを作り直すことになります。3社の性格の違いはfreee・マネーフォワード・弥生をどう選ぶかに整理してあります。

freee会計を公式サイトで見る

マネーフォワード クラウドを公式サイトで見る

弥生のオンライン申告ソフトを公式サイトで見る

すでに会計ソフトを使っていて乗り換えを考えている場合は、動く時期が限られます。会計ソフトを乗り換えるなら、いつ動くかを先に読んでおくと、決算期をまたぐ事故を避けられます。

なお、車両費の扱いや按分の考え方は会社の実態によって変わります。税務上の判断が絡む部分は、顧問税理士に確認したうえで進めてください。この記事は経理オペレーションの組み方の話です。

まとめ

社用車の経費が重いのは、金額が大きいからではなく件数が多くて全部が立替だからです。精算をラクにするツールを探す前に、支払いの入口をカードへ寄せる。それだけで月末に人が触る工程が5つから1つになります。

今日やるなら一手だけ。直近3か月のガソリン代と高速代が「誰の財布から出ているか」を数えてください。社員の立替が半分を超えていたら、入口の設計が追いついていない合図です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました